2013年10月16日 |
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以前、『根拠を示す』で書いた通り、 厚労省は、胃がんの検診で、増えてきている内視鏡での検査を推奨せず、その根拠となったのが、 ”内視鏡検査により胃がん死亡が減少する効果が示唆されたが、 論文の対象人数が少ないなどとして、05年の指針と同様、科学的根拠が不十分と判断”したからというものでした。
リハビリが医療として存在するためには(医療保険の適用となるために)、同様にリハビリが患者にとって効果があるとする根拠が必要なのは、 当然であると思われます。(患者に対して最大の効果を出すために。そして通常の医療費のうち、7割は公費でありという、お金の出処を考えてみても)
しかし、リハビリの分野では、科学的根拠が乏しいということも事実となっています。そのため、療法士等の経験に頼る部分が大きくなってしまっているのが現状となっています。
経験に頼ること自体は悪い事ではないのですが、それのみとなるとやはり問題です。 そのために、やはり客観的指標を積み重ねていくことや、自分の行っているリハビリ内容が本当に意味のあるものなのかを論文から考えたりしていく必要があると思っています。
その参考にするために読んだのが、『EBMジャーナル』(中山書店)です。 2004年7月号はまさに、「リハビリテーション医学とEBM」が特集として挙げられています。
目次 ●総論 リハビリテーションガイドラインの作成とEBM リハビリテーションの効果判定の指標 高齢者における運動療法のEBM 早期リハビリテーションの有効性 訓練量(時間)の増加が効果に及ぼす影響
●エビデンスに基づいたリハビリテーション 脳卒中による運動障害への神経生理学的アプローチ 関節リウマチの急性期における運動療法 心不全の運動療法 エビデンスに基づいた2型糖尿病の運動療法 進行性神経筋疾患の運動療法
●リハビリテーション治療の有効性を検証する 頭部外傷者に認知リハビリテーションは有効か 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の機能障害・運動耐容能改善に下肢筋・上肢筋・呼吸筋トレーニングは有効化 末梢神経障害に対する電気刺激療法 嚥下障害に対するリハビリテーション 転倒予防のリハビリテーション
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