2013年06月05日 |
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訪問看護や訪問リハビリをする中でときどき、利用者やその家族からの依頼で、便秘で困っているので、 腹筋を鍛えてほしいという依頼を受けることがあります。
確かに私たちが排便をする時、ぐっとお腹あたりに力をいれてきばります。 ウェブサイトなどを見ていても、「便秘解消のためには、腹筋を鍛えましょう!」というフレーズを目にします。
確かに便秘と腹筋には関係性がありそうなのですが、私にはどうしてもストレートに納得できないのです。 冒頭に書いたような依頼があった場合、たいていの利用者には最低限度の腹筋力があるように思えるのです。 それに、腹筋(ここでは大きく腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋を含めて大まかに書いています)と、 排便の関係性がいまいち私にはわかりません・・・。
そこで、もう一度排便時の動作について振り返ってみると、単に腹筋に力を入れているだけでなく、 ”大きく息を吸ってから息を止めて”力を入れているのではないでしょうか?(少なくとも私はそうです) そうすると、腹筋はどういう役目を担っているのか。
腹筋自体が大腸を圧迫して、便を排出しているということはないですし、腹筋が働き固くなることで大腸を圧迫しているということもないと思います。 そうではなくて、大きく息が吸われたことにより横隔膜が下がり、腹筋が働くことで腹部を前からと左右から圧迫し、腹腔内の体積は小さくなり、 それにより腹腔内の圧力は上がって、それにより大腸が圧迫され、便を押し出しているいるのではないかと思います。
したがって、もしこの”いきみ動作”が不十分で便を排出できないことが便秘の原因となっているのなら、腹筋を鍛えるというよりも、この息を吸って止めて、腹部に力をいれる(腹筋を働かせる)ということが重要なのではないかと思います。
試しに、息を吐き出した状態で腹部に力をどれだけいれても、便を排出できるのに必要な”いきみ動作”にはなっていないということを体験してみれば、息を吸い込んで止めた状態での力みが必要だということが実感できるのではないかと思います。
今回のこのテーマに関しては、私の考察を進めた範囲に過ぎないので、引き続き考えていきたいなと思います。
イーリハ東大阪訪問看護ステーション
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