2013年06月11日 |
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ヒトは、汗をかくことによって体温調整を行なっているのは、よく知られていることです。 体温が高くなると、汗をかき、徐々に体温が下がっていきます。
では汗をかくことで、どうして体温が下がるのでしょう?
その原因としては、汗が大気中に蒸発していく時に、体の熱も一緒になって大気中へと運ばれていくからでしょう。 いわゆる 「気化熱」と呼ばれるものですね。
お風呂上がりに、風に当たると、とても涼しく感じて体温も下がっていきますね。 このような働きが、通常汗をかくことによって、体に起こっているのでしょう。
しかし汗をかいても、その汗が大気中に蒸発していかなければ、体温は下がって行かないでしょう。 体の持っている熱を得た汗が、大気中へと行くことができないからです。
さて、最近、とても暑くなってきましたね。 その中で、気になることが時々あります。 臥床傾向の方の、体温を計ると、いつもの体温より高いのです。微熱と思える範囲を少し超えるくらいの値です。
そして、そういう方に起き上がって座ってもらうと、背中に汗をたっぷりとかいていることが多いのです。 気温の上昇のため、体温も上がっていきます。その体温を下げようと、体は発汗という方法をとります。 しかし、背中から出た汗は布団があるために、空気に触れることがなくなり、蒸発していくことが出来ない状態なのです。 そのため、体温は上がったままの状態となってしまい、それが体温計の値となって出てきているのでしょう。
このようなことからも、これから暑くなってくると、同じ姿勢での臥床状態はますます好ましくないこととなるのではないでしょうか?
イーリハ東大阪訪問看護ステーション |